滝原の顕拝(たきはらのけんばい)は、
寛政三年(1791)江戸神田の人が伝えたとされています。
疫病よけとして各戸を廻り歩いたり長袋の地芝居と互いに招待し合ったり、
愛子や仙台で伝染病が流行した時,
招かれて踊り歩いたこともあったということです。
しかし手の込んだ踊りであるためか
明治以降の興業はほとんどなかったようです。
演目には浄瑠璃で知られる「松浦小夜姫」の物語もあり、
笠回しの一方の頭上には「松浦小夜姫」の小さな人形が、
もう一方には大蛇が巻き付けられています。
このような衣装は剣舞として珍しいものです。
「けんばい」を「顕拝」と記すのも大変めずらしく、
「滝原の顕拝」独特のものです。
演目は、「入羽」、「横はね」、「さんさ」、「段切り」
の四種類で各々に「五拍子」、「七拍子」、「九拍子」があり、
「五拍子の入羽」などといい、
十二幕全部を演ずるには1時間半を要するとされています。
(秋保町史他による)
現在は毎年4月29日の秋保大滝不動尊例大祭で奉納されています。
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